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- 介護施設のご利用者様がわがままになる原因と今すぐ使える対処法
介護の現場では、ご利用者様の「わがまま」にどう向き合い、どのように対応すれば良いものかと頭を抱えている人も多いです。
介護職員はご利用者様が快適な生活を送れるようにサポートする必要はありますが、限られた時間のなかでは、ご利用者様一人ひとりの「〇〇して欲しい」という気持ちにすべて応えることはできません。
ここでは、ご利用者様が「わがまま」になる原因と対処法について紹介します。わがままが多いご利用者様の対応に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
ご利用者様がわがままになる3つの原因
ご利用者様が介護職員に対してわがままな言動や行動をとってしまうのには理由があります。
ご利用者様からの要求をただ「わがまま」として受け止めるのではなく、言葉の裏に隠された気持ちの部分に焦点を当ててみると、ご利用者様を「わがまま」にしている原因に気付くことができるでしょう。
以下に、わがままが多いご利用者様の背景にある3つの原因についてまとめます。あなたが担当しているご利用者様に当てはめて考えてみてください。
不安や寂しさを抱えている
ご利用者様の多くは、先の見えない状況に不安を感じています。
歳を重ねると自分が思うように身体を動かせなくなったり、伝えたいことがうまく伝わらなかったりと歯がゆい気持ちになることもよくあるので、「誰も自分を理解してくれない」という孤独感に襲われる人も多いです。
「自分の存在に気付き、気にかけて欲しい」という思いから、職員にさまざまな要求をしてしまうご利用者様も多くなっています。
時間を持て余している
時間はたっぷりあるのに何もすることがないとき、自分以外の誰かと会って話をしたくなる人も多いですよね。
元気なときは友人を誘って外出することもできますが、介護が必要なご利用者様には容易にできることではありません。
誰かと関わりたい・話したいという気持ちを伝える相手が居ない人ほど、身近にいる介護職員に気に掛けてもらうため、わがままと思われるような行動を取ってしまっている可能性があります。
脳に関する病気を患っている
認知症や高次機能障害のように脳に関する病気を患っている人は、思ったことをその都度言葉にしてしまう傾向があります。
この場合、さきほど紹介した不安や寂しさを抱えている人や時間を持て余している人とは違い、ご利用者様には職員を困らせているという自覚を持っていない人の方が多いです。
ご利用者様のわがままへの対処法
ご利用者様がわがままになる原因がわかれば、今後どのように関わっていけば良いのかを検討することもできます。
ここでは、ご利用者様のわがままに今すぐ使える対処法をまとめます。日々の業務に役立てていただけると嬉しいです。
できること・できないことを明確にする
ご利用者様のわがままに対し、できること・できないことを明確にして伝えましょう。
その際に注意しておきたいことは、ご利用者様への対応を職員間で統一しておくということです。
そうすることで、「あの人はやってくれたのに、あなたはやってくれない」などの不満を減らすことができ、ご利用者様の混乱も招きません。
ご利用者様からの要求にどこまで応じ、どうやって関わっていくのかを職員同士でしっかりと情報共有してから対応すれば、ご利用者様にも「やってもらえない」ことを理解してもらいやすくなりますよ。
信頼関係を構築する
ご利用者様からの無理な要望が多くなってくると、いけないとわかってはいても不適切な対応をしてしまうこともあります。
さきほど紹介したように、わがままは孤独や不安から生じていることもあるので、まずはそれらを取り除いてあげることが重要です。
ご利用者様のわがままにも誠意を持って対応すれば信頼関係を築くことができ、「自分のことを理解してくれている」という安心感を持ってもらうこともできますよ。
役割を担ってもらう
洗濯物たたみやテーブル拭きなど、ご利用者様が簡単にできる役割を担ってもらうことで、自己肯定感を高めることができます。
そうすることで、「〇〇して欲しい」という欲求ばかりを口にしていた人でも「誰かの役に立てる」という自信を取り戻すことができ、行き過ぎた要望を口にすることも少なくなることでしょう。
夢中になれるような活動を提供する
ご利用者様の得意なことや趣味に関することで、やってもらえることはないかを探してみましょう。
計算が得意な人には「数独パズル」や「計算ドリル」、手芸が得意な人には「編み物」や「刺繍」など、ご利用者様が時間を忘れるくらい夢中になれる活動を提供することができれば、わがままを言っている時間もありません。
ご利用者様が時間を持て余すことがなく、好きなことをやって達成感も得られるので一石二鳥ですよ。
病気に関する理解を深める
ご利用者様が認知症や高次脳機能障害などの脳に関する病を抱えている場合、本人の意思とは関係なく「わがまま」に思われる行動を取ってしまうこともあるでしょう。
わがままを言っているのは「病気だから仕方ない」と割り切って考えることも大切ですが、介護職員がご利用者様の病気に関する理解を深めれば、関わり方を変えることもできます。
そうすることで、ご利用者様の不安な気持ちを取り除くことができるだけではなく、介護職員として一回り成長することにも期待できるでしょう。
どんなときも笑顔を心掛ける
ご利用者様のなかには自分の言動が「わがまま」だと分かったうえで、介護職員にさまざまな要求をしている人もいます。
そのような場合、笑顔で「勉強になります」や「教えていただきありがとうございます」などの前向きな言葉を伝えるようにすると、ご利用者様に「困らせてしまって申し訳ない」という気持ちが芽生える可能性もありますよ。
業務に追われているときにご利用者様の言動に振り回されてイライラする気持ちもわかりますが、そこをグッとこらえて笑顔で対応してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ご利用者様が「わがまま」になる背景を考え、気持ちに寄り添うことができれば、介護職員としてこれからどのように関わっていけば良いのかを知ることができます。
一人ひとりと正面から向き合い、ご利用者様をわがままにさせてしまっている原因を取り除いてあげるようにすると、わがままの頻度を減らすだけではなく、新たな信頼関係を築いていくことも可能です。
ある程度の時間はかかりますが、介護の現場でご利用者様のわがままに悩まされている人は今回ご紹介した対処法を参考にし、ご利用者様一人ひとりにあった関わり方を実践してみてくださいね。
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