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- 介護福祉士実務者研修とは?試験内容・受験資格・費用・合格率に...
- 実務者研修ってどんな資格?
- 介護職員初任者研修となにが違うの?
- 取得すべき理由は?
実務者研修は取得必須といわれている介護資格の1つです。初任者研修や介護福祉士と同様に、国も実務者研修の取得を推奨しています。
そこで本記事では、実務者研修がどんな資格なのかを徹底解説。
読めば実務者研修の概要はもちろん、取得するメリットを理解できますよ。
実務者研修とはどんな資格?
- 実務者研修の資格概要
- 実務者研修ができた理由
以上2点から、実務者研修がどんな資格かを解説していきます。
実務者研修の資格概要
実務者研修は正式名称を「介護福祉士実務者研修」といいます。
かつてのホームヘルパー1級および介護職員基礎研修に該当する資格であり、国家資格ではなく公的資格とされているのが特徴です。
※公的資格とは…国家資格と民間資格の間に位置し、省庁などが認定した審査基準をもとに、公益法人などが運営を担っている資格
実務者研修ができた理由
高齢化が進む日本では、介護人材の安定的な確保およびスキルの向上が必要不可欠です。
そこで平成19年より、介護人材を育てるためのキャリアパスをよりわかりやすいよう改正しました。
その中で出来たキャリアパスの1つが「実務者研修の修了」であり、初任者研修に続いて取得すべき資格と定められています。
なお実務者研修の目的とねらいは以下のとおり。
ア 研修時間は450時間 ⇒実務者研修の目標は、幅広い利用者に対する基本的な介護提供能力の修得。 研修に負担感を持つ者も多い現状を踏まえ、現場職員の意欲を減退させない配慮も必要であること等から、研修目標は維持しつつ、時間数を見直し。 イ 働きながらでも研修を受講しやすい環境を整備 ⇒通信教育の活用、身近な地域で研修を受講できるための環境整備、過去に受講した研修(ホームヘルパー2級等)を読み替える仕組み、受講費用の支援 等 ウ 施行を3年間延期(24→27年度) (28年1月予定の試験から適用) 厚生労働省『介護福祉士の資格取得方法の見直しの延期について』 |
より幅広い利用者に対して介護サービスを提供できるように養成しつつ、介護福祉士取得に向けてステップアップできる資格が実務者研修といえますね。
実務者研修の資格が重視されている理由
実務者研修の資格取得が推奨されている理由は以下のとおり。
- 国が定めるキャリアパスに含まれている
- 介護福祉士の受験資格になっている
- 医療的ケアができる人材の拡充
それぞれ詳しく解説していきます。
国が定めるキャリアパスに含まれている
平成19年の法改正により、介護人材キャリアパスの仕組みが整理されています。
それまでの介護人材キャリアパスでは「ホームヘルパー2級」「ホームヘルパー1級」「介護職員基礎研修」「介護福祉士」という4つがあり、介護福祉士までの順序や養成体系が複雑になっていました。
しかし現在は「介護職員初任者研修」→「介護福祉士実務者研修」→「介護福祉士」→「認定介護福祉士」という流れが体系化されており、知識・経験が積みあげられるように構成されています。
こうしたステップアップの一貫として含まれていることから、実務者研修は重要視されているのです。
介護福祉士の受験資格になっている
実務者研修は介護業界で唯一の国家資格である「介護福祉士」の受験資格となっています。
具体的には実務経験を積みながらの取得を目指す「実務経験ルート」の受験資格となっており、3年間の実務経験+実務者研修の修了という条件を満たせば、介護福祉士試験を受験できます。
信頼性の高い介護福祉士を目指すうえで取得が必須ということで、実務者研修は重要とされているのです。
医療的ケアができるようになる
実務者研修は受講科目に「医療的ケア」が含まれています。座学による研修50時間に加え、カリキュラムには演習もあります。具体的な演習内容は以下のとおり。
- 喀痰吸引:口腔(5回以上)、鼻腔(5回以上)、気管カニューレ内部(5回以上)
- 経管栄養:胃ろう又は腸ろう(5回以上)、経鼻経管栄養(5回以上)
※併せて、救急蘇生法演習についても1回以上実施すること。
なお上記の演習を修了し実務者研修を取得すれば、胃ろうなどの医療的ケアを業務として行えるようになります。
実務者研修と初任者研修の資格の違いとは
実務者研修と初任者研修の主な違いは以下のとおりです。
実務者研修の資格を取得するメリット
ここからは実務者研修を取得するメリットを2つ紹介します。
- 資格手当や給与アップにつながる
- サービス提供責任者になる際に有利
それぞれ詳しくみていきましょう。
①資格手当や給与アップにつながる
実務者研修を取得することで、資格手当や給料アップにつながります。厚生労働省の調査によると、介護資格ごとの月収差は以下のとおり。
保有資格なしと比べると、3万円ほど給料が上がっているのがわかりますね。
②サービス提供責任者になる際に有利
実務者研修を取得することで、サービス提供責任者になる要件を満たせます。
訪問介護事業所で「サービス提供責任者」になるためには、実務者研修か介護福祉士のどちらかの資格を持っている必要があります。サービス提供責任者とは、ケアマネージャーと連携を取りながら訪問介護サービスのケアプランを立てたり、ホームヘルパーを指導・管理するポジション。
施設全体のディレクション業務を担う「サービス提供責任者」は責任ある立場ではあるものの、高い裁量権を持ちながら多部署と連携をとってプランを遂行していくことに、現場業務とはまた違ったやりがいを感じられるはずです。
介護福祉士実務者研修の受験資格・合格率・試験内容
介護福祉士実務者研修の受験資格
実務者研修は取得要件・受験資格等は特にありません。介護未経験者でも取得できます。
また事前に初任者研修を取得することで、受講時間を大幅に減らすことが可能です。受講費用も同様に安くなりますので、まずは初任者研修を取得し、順を追って知識・経験を積み上げることが可能です。
介護福祉士実務者研修の受験内容
介護福祉士実務者研修には、原則的に修了試験は必要とされていません。そのため、450時間の受講時間を確保することが必須です。
介護福祉士実務者研修の合格率
「介護福祉士実務者研修」の合格率は、「ほぼ100%」「9割以上は合格」と言われています。「介護福祉士実務者研修」は介護職員初任者研と違い、修了後の筆記試験が義務化していません。
なかには、受講者が研修内容をきちんと理解しているかどうかを確認することを目的に、試験をおこなっているスクールも。また、合格率は、ほとんどのスクールで修了試験の合格率は公表されていないのが現状です。
「介護福祉士実務者研修」の学習方法・費用は?
学習方法は「自宅学習」と「通学」が一般的
厚生労働省により基準が定められており、どのスクールでも「介護福祉士実務者研修」の研修内容はすべて同じカリキュラムとなっています。また、介護福祉士実務者研修の受講科目の大半は通信教育で学ぶことが可能です。
ただし、「介護課程Ⅲ」「医療的ケア(演習)」の実習科目については、通学での受講が必須。「介護課程Ⅲ」の受講時間は45時間と決められていますが、「医療的ケア(演習)」についての規定はなく、受講スクールによって異なります。
費用
「介護福祉士実務者研修」を通信教育で取得する場合の費用は、100,000〜200,000円前後が一般的です。ただし、介護職員初任者研修をすでに修了している場合は、過去に受講した研修内容の一部が免除されます。そのため、100,000円前後と低価格で受講することが可能です。
まとめ
実務者研修は国が定めるキャリアパスに含まれており、介護業界でステップアップするには必須の資格です。
ただし初任者研修などと比べて受講時間が多いため、取得までのスケジュールは時間に余裕をもたせるよう心がけましょう。
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