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- 【2021年最新】介護職の平均年収を紹介
8月23日に公益財団法人介護労働安定センターより「令和2年度介護労働実態調査」の調査結果が公表されました。調査結果によると月給制の介護職の平均賃金は24万878円で昨年度の23万1,135円より9,743円上がりました。このコラムでは最新データの月給の方の平均賃金、平均賞与、年収を条件別に紹介します。あわせてキャリアアップをすることで年収がどのように上がっていくのかも解説していきます。
最新の所定内賃金と賞与の額
まず最新データの内容を紹介します。「令和2年度介護労働実態調査」の調査結果で公表された、一般労働者(無期雇用職員、月給の者)と事業所の管理者の月の平均賃金と平均賞与の額です。
所定内賃金・賞与の額
一般の労働者、事業所の管理者ともに所定内賃金と賞与は前年より増加しています。
◎一般労働者(無期雇用職員、月給の者)
平均賃金:243,135円(前年234,439円)
平均賞与:626,094円(前年599,506円)
◎事業所の管理者(月給のもの)
平均賃金:382,036円(前年355,425円)
平均賞与:866,872円(前年748,659円)
介護労働実態調査とは、公益財団法人介護労働安定センターが毎年10月に全国の介護保険サービス事業を実施する事業所から 18,000 事業所を無作為抽出にて選定し、アンケート調査を実施し集計したものです。
なおこの調査では「所定内賃金」の定義について、「1 カ月のうち、決まって支給される税込み賃金額。交通費や役職手当等、毎月決まって支給される金額を含む。また、月によって変動がある残業代、夜勤手当等は除く。」とされています。
介護職の賃金は右肩上がり
一般労働者(無期雇用職員、月給のもの)について、過去5年間の所定内賃金と賞与の推移を見てみましょう。
平成28年度 所定内賃金:227,635円 賞与:560,116円
平成29年度 所定内賃金:231,161円 賞与:593,438円
平成30年度 所定内賃金:234,873円 賞与:598,379円
令和元年度 所定内賃金:234,439円 賞与:599,506円
令和2年度 所定内賃金:243,135円 賞与:626,094円
所定内賃金で令和元年度に微減した以外は概ね右肩上がりの傾向が続いています。各事業所深刻な人手不足の中で人材確保のために待遇面で努力しています。また特定処遇改善加算の新設といった施策などで国も介護労働人材の安定化を目指して支援しています。この現状を踏まえるとこの状況は今後も続くと推察できます。では、次に条件別で見てみよう
【条件別】所得の比較
ここからは月給の方の所定内賃金と賞与を条件別で見ていきます。なお、年収については以下の計算式で計算したものを使用します。
年収 = 平均賃金 × 12(ヶ月) + 平均賞与
◯一般の労働者・全体
平均賃金:240,878円 平均賞与:610,223円
年収: 240,878 × 12 + 610,223 = 3,500,759(円)
このあとは条件を分けて内容を見ていきましょう。なおこのあとの年収について、計算式は省略いたします。
無期契約職員と有期契約職員
いわゆる一般的な正社員にあたる無期契約職員と、契約に期限の定めのある有期契約職員を比較します。
◯無期契約職員
平均賃金:243,135円
平均賞与:626,094円
年収:3,543,838円
◯有期契約職員
平均賃金:217,534円
平均賞与:442,430円
年収:3,052,838円
年収の差は490,876円と大きな差になっています。
保有資格別
ここでは無資格者、介護職員初任者研修、介護福祉士の3条件で比較してみましょう
◯無資格者
平均賃金:193,894円
平均賞与:409,025円
年収:2,735,753円
◯介護職員初任者研修
平均賃金:213,436円
平均賞与:462,682円
年収:3,023,914円
◯介護福祉士
平均賃金:233,374円
平均賞与:607,204円
年収:3,407,692円
ここでも明確な差が表れています。介護の仕事に携わるなら介護職員初任者研修を早期に取得し、職務経験を積んだら介護福祉士の国家資格を取得をすることで大幅な年収アップにつながることがわかります。
職種別
ここでは訪問介護員、介護職員、介護支援専門員の3条件で比較してみましょう。
なおこの調査では職種について「訪問介護員」と「介護職員」を次のように定義しています。
・「訪問介護員」
介護保険法の指定を受けた訪問介護事業所で働き、高齢者等の家庭を訪問して家事などの生活援助、入浴などの身体介護を行う者をいう。
・「介護職員」
訪問介護以外の介護保険の指定介護事業所で働き、直接介護を行う者をいう。
◯訪問介護員
平均賃金:224,277円
平均賞与:458,561円
年収:3,149,885円
◯介護職員
平均賃金:221,555円
平均賞与:564,352円
年収:3,223,012円
◯介護支援専門員
平均賃金:263,379円
平均賞与:691,502円
年収:3,852,050円
訪問介護員と介護職員を比べると、平均賃金では訪問介護員の方が多いですが賞与では怪異語職員の方が多いことがわかります。そして年収で比べるとほぼ同じくらいの額になっています。
しかし介護支援専門員と比べると平均賃金、平均賞与、年収ともに大きく差があることがわかります。訪問介護員や介護職員で5年以上の職務経験を積んだあとには仕事の幅を広げるとともに年収の大幅なアップの点でも介護支援専門員の資格には挑戦する価値があります。
一般の労働者と事業所の管理者
最後に一般の労働者と事業所の管理者の年収を比べてみましょう。一般の労働者は無期契約職員との比較とします。
◯一般の労働者
平均賃金:243,135円
平均賞与:626,094円
年収:3,543,838円
◯事業所の管理者
平均賃金:382,036円
平均賞与:866,872円
年収:5,451,304円
平均賃金で138,901円、平均賞与で240778円、年収で1,907,466円とかなり大きな違いとなっていました。
まとめ
介護業界は収入が低いというイメージが持たれています。しかし実際には有期契約職員よりも無期契約の正社員として採用されると年収の違いが出てきます。無資格で仕事を始めたとしても介護職員初任者研修・介護福祉士・介護支援専門員といった資格に挑戦して取得していくというスキルやキャリアのアップを着実に踏んでいけば年収は堅実にアップしていきます。そして介護職員の所定内賃金、賞与とも現在は上昇傾向です。介護職に関心のあって収入面で足踏みをしている方は本コラムでその心配を払拭して転職活動に積極的に臨んでください。
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