デイサービス職員は、介護業務以外にも多くの仕事を任されます。そのため、人間関係や業務について悩みを抱えている職員も多いのではないでしょうか。

この記事では、デイサービス職員によくある悩みから、具体的な解決方法を解説しています。
デイサービスの仕事で悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてください。

デイサービスとは？仕事内容を解説

デイサービスとは、利用者が自宅で生活をしながら、日帰りで介護施設に通い介護を受けるサービスのことです。老人ホームとの大きな違いは、移り住む必要がないというところにあります。

デイサービスの職員になると、次のような仕事が任されます。

• 利用者の自宅や介護施設までの送迎
• 食事の提供や食事介助
• 口腔ケア
• 健康管理
• 機能訓練
• 排泄介助
• 入浴介助
• レクリエーションやイベントの実施

上記がデイサービス職員がすることになる仕事です。
デイサービス職員は、介護業務以外にも、送迎やレクリエーション、イベントなどの実施をする必要があるため、仕事や人間関係など多くのことで悩みを抱えてしまう職業でもあります。

デイサービス職員がよく抱える悩みと解決方法

デイサービス職員は、介護以外にも様々な業務を任されることになります。そのため、デイサービス職員は負担が大きく、仕事に悩んでいる方が多くいるのも事実です。

デイサービス職員がどのようなことで悩みを抱えているのか、その解決方法を見ていきましょう。

職場での人間関係の悪化

デイサービスは、介護職員だけではなく、機能訓練指導員や生活相談員など、様々な専門職の方がチームを組んで行います。それぞれの専門職によって、理念や考え方が異なる場合があります。

ミーティングなどをすると、話が噛み合わず話の結論が出ないということも多々あります。デイサービス職員をしていると、このようなコミュニケーションによる人間関係で悩むことも考えられるでしょう。

職場での人間関係で悩んでしまった際は、一人で悩みを抱えずに、他のスタッフや管理者に相談するようにしてください。相談することで解決方法が見つかる場合や悩みを共感してもらえたという気持ちから仕事を頑張れることもあります。

ただし、職場での人間関係を全て解決するということは非常に難しいです。そのため、プライベートでストレスを発散する方法を見つけておくことも重要です。

利用者との人間関係

デイサービス職員として働いていると、利用者との人間関係で悩んでいる方が多くいます。特に利用者との人間関係でよくある悩みとして「不機嫌にさせてしまうことが多い」や「嫌われている」などがあげられます。

利用者との人間関係で悩んでいるという場合は、利用者との会話のやりとりをメモしておくことがおすすめです。会話のやりとりをメモすることで、利用者がどのようなときに機嫌が悪くなるのか理解することができるでしょう。

また、自分に非がないと考えている場合でも、無意識に上から目線で話してしまっているということも考えられます。なぜ利用者が不機嫌になっているのか分からないという場合は、他のスタッフに聞いてみてください。

また、人間関係には相性があるため、どうしても合わないという利用者も中にはいます。相性が合わない利用者がいる際は、仕事と割り切り、適切な距離感を保ちながら接することを意識してみてください。

労働環境が良くない

職場環境の中でも特に人手不足による悩みを抱えている方はとても多いです。人手不足を理由に休憩が充分にとれない場合や無理な残業を強要されることがあります。

万が一業務量が超過していて悩んでいる場合は、対応できない趣旨を経営陣に相談するようにしてください。特にサービス残業は、違法であり、自身の体調を崩してしまう原因になります。

また、人手不足の場合は、資格がないのに医療行為を任されてしまう可能性があります。基本的に資格を所持していない方の医療行為は、法律で禁止されています。

自分自身に責任が問われてしまう可能性もあるため、労働環境が良くない場合は、転職も視野に入れるようにしてください。

介護業務に携わることができない

デイサービススタッフは、多くの業務を任されることになります。そのため、介護をやりたくて転職をしたのに、レクリエーションやイベントの実施を任されるということも多々あります。

デイサービスの中でもレクリエーションやイベントに力を入れている施設に転職をしてしまうと、このような悩みが起きてしまうことが考えられます。デイサービスの中には、リハビリや入浴など、何か一つのサービスに特化していることも多いです。
介護業務に携わっていきたい場合は、身体介護などに力を入れているデイサービスで働くようにしてください。

デイサービス職員発生しやすい!燃え尽き症候群に注意しよう

デイサービスだけではなく、介護職で働いていると、心身の疲労から燃え尽き症候群になってしまう方が多くいます。

燃え尽き症候群とは、バーンアウトとも呼ばれており、鬱病の一種とも考えられている症状です。人間関係の悩みや対人サービスのストレスから、燃え尽き症候群になるデイサービス職員は少なくないので、注意する必要があるでしょう。

燃え尽き症候群はある日突然起きてしまいます。デイサービスで悩みを抱えているという方は、いち早く症状の兆候に気づき対策する必要があるのでしょう。

燃え尽き症候群：肉体的症状

燃え尽き症候群になってしまうと、次のような肉体的症状が見られます。

• 不眠
• 食欲不振
• 高血圧
• 息切れ
• 胃腸の障害
• 吐き気

肉体的症状は、どれも我慢すれば仕事をすることが可能です。そのため、体調が悪いと感じた場合でも、無理に仕事をしてしまうデイサービス職員の方は多くいます。

少しでも肉体的にきついと感じた場合は、燃え尽き症候群を疑うようにしてください。

燃え尽き症候群：精神的症状

燃え尽き症候群になってしまうと、次のような精神的症状が見られます。

• 他人に無関心になる
• 仕事に対して意欲がなくなる
• 自分に自信がなくなる
• 少しのことでイライラしてしまう
• プライベートでも仕事のことを考えてしまう

精神的症状では、精神的に余裕がなくなり、常に仕事のことを考えてしまうようになってしまいます。プライベートでも仕事のことを考えてしまうため、ストレスを発散する方法がなくなり症状が悪化してしまいます。

燃え尽き症候群を予防するためにも、意識的に仕事をセーブすることも大切です。自分の中で限界を決め、仕事から逃げる時間を作るようにしてください。

また、仕事上で悩みや疑問を感じた際は、一人で解決しようとせず、周りにいるスタッフに相談するにしましょう。

デイサービスの悩みを減らす方法は?!職場選びをする際のポイント

デイサービス職員として働く際は、悩みを減らすためにも職場選びは重要です。職場選びをする際に、どのようなことをチェックするべきなのか見ていきましょう。

福利厚生の充実度

デイサービス職員として働く際は、どのような福利厚生が用意されているのかチェックしておくようにしてください。職場の中には、健康相談ができる場合やスポーツクラブを利用することができることもあります。

また、有給休暇以外にも、どのような休暇制度があるのかも重要です。またパートとして働く場合でも、福利厚生サービスを受けることができるのか、しっかりとチェックしておくようにしましょう。

スタッフ同士のコミュニケーションが活発に行われている

デイサービスは、多くの専門職の方がいるため、人間関係で悩みを抱えてしまうことが非常に多いです。介護の仕事はコミュニケーションが重要なためスタッフ同士のコミュニケーションが行われているのか、面接を受ける際にチェックしておくようにしてください。

そのほかスタッフ同士のコミュニケーションだけではなく、利用者に対しても活発にコミュニケーションをとっている場合は、安心できる職場でしょう。

スタッフのストレスを減らす工夫がされている

職場を選ぶ際は、しっかりとスタッフのストレスを減らす工夫をしているのかを事前に調べることも重要です。なぜならスタッフのことを考えている職場であれば、悩み事が起きた際に、サポートしてもらえることが多いからです。

スタッフに対してどのような取り組みをしているのか分からないという場合は、職場に労働組合があるのかチェックしてみてください。
万が一職場に労働組合がない場合は、全国労働組合総連合に問い合わせて見るのも一つの方法でしょう。

まとめ

デイサービス職員は、介護業務以外にも様々な仕事を任されることになります。また、様々な専門職の方とチームを組むため、仕事に対する悩みを抱えてしまうことが非常に多い職業です。

悩み事を一人で抱えてしまうと、燃え尽き症候群や鬱病などになってしまう恐れがあります。そのため悩み事がある歳は、一人では抱え込まず、スタッフや管理者に相談するようにしてください。

また、デイサービスの職場で働く際は、事前にスタッフ同士の関係や福利厚生の充実度についてチェックしておくようにしましょう。