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- 介護保険制度とは?わかりやすく仕組みや申請方法を解説
「介護保険の仕組みがわからない…」
「どんなメリットがあるの?」
「どこからお金を集めて、どのくらい支給されるの?」
40歳から納めることになる介護保険。お金は納めていても、具体的にどんな保険制度なのか理解している人は少ないと思います。
そこで本記事では、介護保険制度についてイチからわかりやすく解説。
最後まで読んでいただければ、介護保険制度の仕組みを理解できますよ。
介護保険制度とは
介護保険制度とは、「介護サービスが必要な人(要支援・要介護者)をみんなで支え合う仕組み」のことです。
高齢になると車いすが必要になったり、1人では生活できなくなったりする可能性があります。しかし施設への入居費等は非常に高額で、数十万円を超えることも多々。とても1人では払えないサービス料となっています。
そこでもし介護が必要になったとき、負担を減らせるようにお金を出し合う…という形で備えられるのが「介護保険制度」です。
では具体的に誰がどのくらいお金を出しているのでしょうか?また全員が今すぐ介護保険サービスを利用できるのでしょうか?
細かな制度の内容について、詳しくみていきましょう。
介護保険制度のお金はどこからまかなわれている?
介護保険制度の財源は「50%が税金」「50%が徴収した保険料」となっています。さらに具体的な内訳は以下のとおり。
・国…25%
・都道府県…12.5%
・市区町村…12.5%
・被保険者の納める保険料…50%
なお「被保険者」とは介護保険料を支払っており、介護保険サービスを受けられる人を指します。また国や都道府県の持つ財源を「公費」と呼びます。
介護保険は半分が公費、残りの半分は私たち国民が出しているという事実を押さえましょう。
介護保険制度の対象者は?
介護保険制度の対象者は大きく2つに分けられます。
第一号被保険者…65歳以上
第二号被保険者…40歳から64歳(特定疾病のみ)
第一号被保険者は要支援・もしくは要介護認定を受けた方のみ、介護保険サービスを利用できます。
※要支援・要介護とは?
どのくらいの介護サービスが必要かを判断する指標のこと。要支援は1~2まで。要介護は1~5までの段階に分けられる。要支援もしくは要介護と認定されることで、初めて介護保険サービスを受けられる。
また第二号被保険者は、「特定疾病」と呼ばれる重病を患い、認定を受けた方のみ利用が可能。特定疾病の詳細については以下のとおりです。
・末期がん
・筋萎縮性側索硬化症
・後縦靭帯骨化症
・骨折を伴う骨粗しょう症
・多系統萎縮症
・初老期における認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症など)
・脊髄小脳変性症
・脊柱管狭窄症
・早老症(ウェルナー症候群など)
・糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
・脳血管疾患(脳出血、脳梗塞など)
・進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
・閉塞性動脈硬化症
・関節リウマチ
・慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)
・両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
介護保険制度のメリット
介護保険制度のメリットは「介護サービスを安く受けられること」です。
原則として被保険者は、1割負担でサービスを利用できます(所得によっては最大3割)。そのため介護施設への入居や訪問介護サービスの利用、車いすなど福祉用具レンタルなどの自己負担額が大幅に減るのです。
では具体的にどのようなサービスを受けられるのでしょうか?詳しくみていきましょう。
主な介護保険サービスを紹介
介護保険サービスは大きく5つに分けられます。
- 介護サービスへの手続き代行…ケアプラン(=介護計画)の作成など
- 自宅中心のサービス…訪問介護、デイサービス、ショートステイなど
- 施設中心のサービス…特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など
- 福祉用具のサービス…車いすなどのレンタル、および入浴・排せつ用具購入の助成
- 自宅を介護用にリフォーム…工事費用を最大20万円まで助成
なおケアプランの作成や相談に関しては無料。また介護施設の利用に関して、「特定施設入居者生活介護」という指定を受けている場合は、民間施設でも介護保険サービスが利用可能となります。
そのため介護付き有料老人ホームなど、お近くの介護施設にて介護保険サービスが利用できるのか調べてみてください。
介護保険サービスを利用する流れ
介護保険サービスを利用するには「要介護認定」を受ける必要があります。要介護認定を受け、サービスを利用するまでの流れは以下のとおりです。
- 申請
- 訪問調査
- 一次判定
- 二次判定
- 認定通知
- ケアプランの作成
- サービス利用開始
➀~➄までが要介護認定、➅~➆が介護保険サービスを利用するまでの流れとなっています。それぞれ詳しくみていきましょう。
要介護認定を受けるまでの流れ
まずはお近くの市区町村窓口にて、要介護認定の申請を行います。
問題なく受理されれば市区町村の担当職員や、ケアマネジャーと呼ばれる要介護認定に詳しい方が訪問調査を実施。さまざまな質問をする中で、要支援・要介護度がどの程度かを判断していきます。
その後コンピューターによる一次判定、医師など専門家による二次判定を経て、認定が通知される流れです。
介護保険サービスを利用するまでの流れ
要支援と判定された場合は地域包括支援センター、要介護と判定された場合はケアマネジャーに相談をしていきます。なお要介護の場合に相談するケアマネジャーは、「居宅介護支援事業所」と呼ばれる場所で紹介してもらえます。
※ケアマネジャーは相談しやすい雰囲気など、相性をみて選びましょう。実際に話してみて後から変更する…なども可能です。
ケアマネジャーが決定すると「ケアプラン」と呼ばれる介護計画書を作成。よく相談したうえで、どのサービスをどのくらいの頻度で利用するか決めていきます。
そして利用者やご家族の方が問題ないと判断したうえで、介護保険サービスが開始する流れです。
なお要支援の場合は地域包括支援センターへ行き、職員と介護予防ケアプランという介護予防に特化した介護計画を立てます。
まとめ
介護保険制度とは、高額な介護サービスでも問題なく利用できるよう、みんなでお金を出し合って支えあう仕組みのことです。
40歳以降は必ず納めることになるので、自分のお金がどういった制度に利用されているのか…。この機会にぜひ理解してみましょう。
また今回紹介した以外にも、さまざまな介護保険サービスがあります。知っていればいざというときに余裕を持って選ぶことができるので、本記事を参考にしながら調べを進めてみてください。
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